サービスレベルの大改善

今日は少し真面目に以前に黒パソコンの会社で行ったカスタマーサービスの改善について書きます。もう時間も経っているので良いでしょう。

元々私は営業で個人の営業部長を経てその後嫌がる私に一番大きい大法人のマネジメントを外人の(Expat)社長が打診してそこの本部長代行をしました。前任の本部長は3期9か月ターゲットをハズしたので即時クビになりました。新しい組織では本部長はシニアな会長が兼務で何もやりませんでした(笑)

営業が頑張って調子が良いと今度はカスタマーサービスがメタメタになりました。その前任者の本部長はサービスレベルもアバンダンレンート(放棄呼)も問題のないレベルと言っていましたが若いメンバーが集団でその外人社長に「本部長は何も手を打ってくれない」と直訴に行き怒った社長はまたその(IBMから来た)本部長を即時クビにしてしまいました。「You are Fired immediately」という感じなんでしょうね。

でそこに私が後任で行かされました。何しろカスタマーサービスなんて過去やったことがありません。人はいっぱいうじゃっといるけど顔と名前が一致しなくてなんかやってるなという感じ(失礼しました)でした。


でも行ってみると実に皆個性豊かで頑張っているのです。しかしその時はとにかくコールが多く人が足らないので朝9時から夕方6時までは電話を取りっぱなしでアフターコールワーク(ログをCRMツールに入力する)も出来ず横の紙のメモに書いてすぐに次の電話に出て。。。そうして夕方6時に電話が終了し関係会社に夜の部分をDispatchしてからすぐに修理が必要なパーツとサービス要員の手配から入り、そしてソフトコールという電話だけで解決したものを最後にログに入れたら終電間際という生活でした。


中にはSick Leaveも(精神に不調をきたした人)も多々おりまた土日は休みだったのでそこでいろいろ考えるのでしょうね。月曜日に突然に休みを取って出てこないメンバーも多々いました。そういうモラルで顧客満足度も4位か5位に低迷しておりまったく先が見えないままに営業から異動になったのでした。何しろ中は酷かったですね。


最初は私が技術ではないということで反感や従わないような雰囲気もあったりまた皆が疲れていて殺伐とした雰囲気でした。

私は全員を集めて「自分は技術出身ではないけれどこの状況を必ず改善して皆とお客様の為にもっと良いサービスを提供するための環境整備と改善にまい進するのを約束するので信じてついてきてください。それにはまずは(キツいけれど)月曜日は休まないで出社してください」と宣言したところから始まりました。


クビになった前任者の本部長のサービスレベルもアバンダンも問題ないという発言は後で分かったのですがNTTや日本テレコムの局の交換機で全体のコールの95%が話し中で落ちていて残った5%が自社のPBXに入ってきてそのサービスレベルとアバンダンを言っていたのでした。そうであれば普通はその数字にさらに0.05を掛けなければなりません。恐るべく悪い数字でした。最初は全てのコールをリアルタイムで見る事が出来ずに半月遅れて回線ごとの状態が紙で送られてきてそれを足し合わせても半月前でそれが何になるの?という手探り状態でした。


幸いにも優秀なスタッフがおりダイアルアップで(1998年レベル)で局の交換機にオンラインリアルタイムで状態を監視する手法を見つけました。そうして自分達の受け持ちでない(24時間365日サポートなので)土曜日の昼間のBusyを見ると9時から夕方6時にかけて1万Busyあるのです。

1万Busy Callですよ。果たしてお客様が何人いるのでしょうか?

コールセンターは科学の粋を集めていますがこのBusyだけは取り切らないとわかりません。ハンズフリーでリダイアルしているからです。そこでメンバー全員にお願いして全員土曜日出勤して取り切りました。史上最大の作戦と名付けました(笑)



そうしたらアバンダンが「たった2コールだけで後はお客様の全ての人数はたったの550人しか(550コールしか)いませんでした。550人が1万Busy Callを生みだしていたのです。

さあここまで分かれば後はサービスレベルとアバンダンを設定すればアーラン式で必要な人数を計画出来ます。

ここから顧客満足度1位への快進撃が始まったのでした。それには電話系のシステムの変更と人間系の人心の一致と2つの側面から行ったのでした。

つづく。